園長の言葉 MESSAGE

ギ・モリセット園長

6月のホームページのために

園長 ギ・モリセット


一歩一歩、自立へ向かって。
「なあに?」「どうして?」

今月は、子供が話し始める時に言う多くの質問について保護者の皆様と考えてみたいと思います。

 子供の最初の言葉の中では、もっとも多いのは質問です。「これはなあに?」「なぜこれは赤なの?」「どうしてこれが動くの?」など。この質問によって子供は少しずつ自分の周りの世界を発見し、その機能を理解しようとします。
この繰り返しの質問が、答え続けなければならない親を疲れさせ、うんざりさせる場合もあります。でも、成長期の子供にとって、それは当然であり、望ましいことです。子供は周りのことについて興味を示し、それについて知りたがるのです。親からの説明は彼らにいろいろなことを知らせるもっともよい機会と手段です。

 親である皆様は子供に忍耐強く丁寧に答えることは、ただ子供に情報を与えることではなく、教育そのもの大切な部分を果たすのです。親の答え方によって、さらに子供の好奇心が強まる結果となり、ものごとを知りたがる気持ちも高まり、やがて学校へ行く時期になった時に強い「しりたい」気持ちを持つことによって、勉学にも大いに役立つものなのです。

 私たちが念頭に置かなければならないことは、子供がテレビやその他の様々なメディアによって、世の中の出来事を以前より若い段階で見聞きし、それによって彼らの質問も多くなっていることです。子供の質問がうるさいものではなく、彼にとって言葉を言う機会を増やし、単語の数もより多く覚えて、思考力を若いうちに育てる貴重な手段であることを考えなければなりません。

 子供の質問に応じるに当たって、ひとつ注意しなければならないことがあります。それは彼らに事実ではないことを言ってしまうことです。子供の質問によっては答えられない時、答えるべきでない時がありえうるのですが、その時には、たとえば「難しいから今答えることができない」とはっきり言って、うそやごまかしは避けるべきです。子供に言えるのは真実だけです。なぜならば、彼らが「そうではなかった。」とやがて気付いたときに親に対しての信頼関係にかかわるからです。答えは正確な内容と言葉が大事なのです。

 これは親の忍耐が欠かせない仕事です。子供の「どうして?」に答えるのも親の忍耐と愛の現れのひとつです。子供と親との間の自然な交流のよい手段にもなります。子供の質問への対応のしかた次第で親子関係に影響を及ぼすことすら考えられます。娘には母親、息子には父親、という役割分担の方法もよいかも知れません。男同士、女同士で話しやすいこともあるからです。

 この話題についてはまだまだお話したいことがありますが、保護者の皆様におかれましては、周りの事柄に気付き始める自分の子供の質問に丁寧に答えることは、第一教育者である親として、その教育の大切な一部分を果たしていると考えていただければ幸いです。


園長 ギ・モリセット
2010.6.1

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