園長の言葉 MESSAGE

ギ・モリセット園長

8月のホームページのために

園長 ギ・モリセット


 梅雨も開け、夏の本場を迎えました。 8 月にはお盆が訪れ、東京を始め大都会に住む大勢の方々はお墓参りのために地方に向かってでかけて行きます。私も、日本へ赴任して間もない時期に、会津若松の東山温泉でお盆の祭りに参加し、「会津磐梯山、宝の山よ … 」を歌ったことが未だに記憶に残っております。

関東地方では、 7 月に盆踊りが行われます。さゆり幼稚園でも、2年前からお盆の踊りを 8 月から 7 月に早めることにいたしました。今年も、「さゆりナイト」は 7 月 26 日に行われ、園児たちや、保護者や卒園生もいっしょになり、賑やかな夏の夜を過ごしました。

 お盆の行事の始まりは、 1300 年頃前に仏教が日本に入った時までさかのぼり、仏教を信じる日本のどの家庭でもこの伝統が守られています。先に他界された方々にお礼をすることと、三日間この世に戻った先祖の魂と再び過ごし御霊を慰める行事です。そうすることによって、祖先を思い出し、親子や、世代と世代との間の絆を大切にする意味を後の世代、子供たちに示す機会でもあります。

 この時期にどのお墓でも見られる風景は、多くの人々が先祖の墓を花で飾り、線香に火をつけ、お墓の上に水を注ぎ、亡くなった方々の冥福を祈ることです。日本の社会では、年月が経つにつれ色々な変化は起こりますが、お盆の時に見られる、先立った家族、祖先に対して示す尊敬は今日も残っており、将来も続いていくに違いありません。

 キリスト教の世界でも、同じような伝統があり、 11 月 2 日は「亡くなられた方々の日」と呼ばれます。ただし、欧米の国々では、日本でお盆の時期に見られるように、祖先を敬い、家族単位で定期的にお墓参りを行うなどの伝統はありません。逆に、お葬式を済ました後、できるだけ早く親戚とのお別れを忘れようとする傾向すら見られます。

 我々キリスト者は、日本の方々にキリスト教の様々なことを広めようとしますが、お盆のシーズンになると、逆に、祖先を尊ぶよき伝統をかいま見るにつけ、また日本の方々から学ぶところは多いように思います。



園長 ギ・モリセット
2008.8.1

このページのトップへ